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2023年01月

2023.01.23

SESなら素人でもできる(ワケがない)

こんにちは、アヴァンティのKRです。

最近、ネット上で「SESなら誰でもできる、未経験でもできる、すぐに採用される」という話をちょくちょく見かけるようになりました。
誰が言い出したのか判りませんが「そんなワケがない」です。
少なくとも、うちの会社では。

SESというのは

システム開発やシステム運用の契約において、労務の提供(雑な言い方をすると作業者の提供)のみで、完成品の納入を必須としない形態

のことを言います。
つまり、SESというのは

この期間、この作業をやって下さい、ただ、契約上は作業の完了は必須ではないです

という契約なので、完成することを要求されて、完成品を納品するまでお金を支払ってもらえない請負契約よりかはとても気が楽です。
あと、仕事をしたからといって「納品できる何らかの完成品が出来上がる訳ではない(何をもってして完了とするのかが定義し辛い)保守運用の仕事」はSESでの契約が多いです。

多分、言葉を切り取って「完了は必須ではない」という部分にフォーカスして、「誰でもできる、未経験でもできる」と言っているのだと思われるのですが、ちょっと考えてみて下さいね。
自分が作業を依頼する側だったとして‥‥

作業を依頼したが、完成しなかった

‥‥とします。
そんな会社や人に、再度、作業を依頼しますか?

二度と依頼しないですよね。

「契約上は」という所がキモで、実際にはSESであろうとも成果、結果が求められます。
作業の依頼であれば、当然ながら、作業が完了することを期待されています。
期待に応えられなければ、次の依頼はないです。

SESって別に「毎日ボーっと座っていればお金が貰える」というものではないですよ。
上述の通り「この期間でこの作業をやって下さい」という契約です。
会社によっては「ボーっと座っているだけで良い」という作業依頼があるのかもしれませんが(あるのか?)、少なくとも、うちの会社にはそんな作業の依頼は来ないです。

インフラの設計をやって
ネットワークの構築をやって
サーバの構築をやって

こういう作業の依頼が来ます。
そして、引き受けたのであれば作業を完遂する必要があり、作業が完了しなければ二度と依頼されることはありません。
そこが、会社の技術力や信頼の差となる訳です。

何をどう考えても、未経験の素人ができる作業内容ではないんですよ。
もし「誰でもできる」と謳っている会社があるとしたら、その会社には何の技術力も期待できないし、信頼して作業を任せることもできないでしょうね。
私はそういう会社とお付き合いしたいとは思わないですし、そういう会社で働こうとも思わないです。
「誰でも良い」し「簡単に雇う」というのは、つまるところ『そういう会社だ』ということです。

これ、誰が言い出したことなのか判りませんが、どういう了見での発言なのか、甚だ疑問です。
素人にはできないから、アヴァンティでは採用後に1年以上かけて教育をおこなっている訳ですが、こういう流言飛語が飛び交うと「誰にでもできて、すぐに雇ってくれるんでしょ?」というナメた態度で採用試験を受けに来る人間が必ず出てくるので、物凄く嫌なんですよね。
IT業界に対する風評被害と言って良いんじゃないでしょうか。

そもそも、そんな「未経験の素人でも良いSESの仕事」があるのなら、私がやるので教えてもらいたいくらいですよ。

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